課題

車両には、高い信頼性が要求されています。この信頼性を確保するには、車両の設計段階で考慮されるべき、走行中の負荷および環境条件に関する、総合的な知識ベースが必要です。コンピュータ・シミュレーション・システムを確立する際に必要な荷重測定や実物測定に加えて、その結果を裏付けるために、プロトタイプや組立て部品の動作強度に関する実験的な検証が必要です。部品試験システムを含む、多様なシステムが用いられています。 

走行中の負荷は複雑なので、多チャンネル試験装置の使用が求められます。それにより、垂直および水平方向の負荷条件下で、また環境条件の同時的シミュレーションも含めて、耐用年数およびシステム全体の挙動を調べることができます。

インストロンのソリューション

最新の完成車両試験では、自動車ボディ分野の耐用年数を知ることができ、主として、水平方向に導入される荷重が負荷されます。これは、従来の4シリンダー型ロードシミュレータでは、不可能なことです。何故なら、このような試験台では、起伏の多い道路については垂直成分しか再現できないからであり、実際的なボディの疲労については、限られた範囲でしか調査できません。長手方向や側面方向の力、および制動時の力など、運転操作によって生じる負荷は、完成車両試験装置のような多チャンネル試験システム台によってのみ、検出することができます。

ボディやシャシー部品の耐用性解析に加えて、エンジンマウントや排気系、組立て全体などについて解析する必要があります。インストロンでは、車両ボディを拘束でき、また側面方向に長短のストローク力を負荷できるとともに、オプションとして温度や湿度および日射を付与する環境シミュレーションを行える、統合的なソリューションを用意しています。