この欧州規格は、廃止されたEN 10002-1:2001規格を置き換えるため、2009年9月に採り入れられました。この規格は金属材料の引張試験方法を規定するとともに、周囲温度において測定可能な機械特性を定めています。この試験では、1つあるいは複数の特性値の測定に関して、通常は試験片が破断するまで引張ひずみをかけます。
この規格にしたがって試験を行うことのできる製品には、金属のシートとプレート、ワイヤー、棒あるいは形材、またパイプなどがあります。試験片は、軸方向にアライメントして曲げが最小限となることを確実にするようにグリップします。その後試験片が破断するまで引張ひずみをかけ、荷重とひずみのデータを記録します。
この規格では、2種類の方法が与えられています。1つの方法は、ひずみ速度感受性パラメータを測定する際にひずみ速度の変動を最小に保つひずみ速度制御であり、もう1つの方法は引張速度にもとづいた試験です。試験方法と試験速度の選択は、試験の実施機関の判断によりますが、試験結果を報告する際にはその内容を明確に記載しなければなりません。
この規格には、試験片の種類と寸法、コンピュータ制御による引張試験機の使用に関する助言、及び測定の不確実性を推定する方法に関する提案も記述されています。代表的な測定結果としては、降伏点と耐力、極限引張強さ、及び破断点伸びがあります。
典型的な試験システムには、適合するウェッジグリップあるいは油圧式グリップ、及び耐力の測定用に直接試験片でひずみを測定するためクリップオン伸び計または非接触ビデオ式伸び計を装備したインストロンの「5500シリーズ」などの万能試験機があります。
試験の際の対象製品に対する適合性を確保にするために、インストロンでは、試験機器を選ぶ前段階で、この規格に充分に目をとおして検討することをお勧めします。