Instron Japan Newsletter Vol.20
「インストロン衝撃試験機シリーズ 接着剤特集」
なぜ、接着剤のくさび剥離衝撃試験が重要なのでしょうか?
自動車のデザインが進化する中で接着剤は、従来型の金属やプラスチックやゴムやガラスを接合する方法であった締結材に急速に置き換えるようになっています。
構造フレームの組み立てやフロントガラスや他の部品を接合するために、特別に合成された接着剤はよりよい外観を与え、雑音や振動(NVH)を低減し、さらに製造コストを低減することができます。
一方で、接着剤の使用が増す中で自動車メーカーや接着剤供給企業は、考えられる全ての実使用条件で接合の信頼性を確保するため、新しい試験方案を開発しなければなりません。
衝突における衝撃力はフレームやフロントガラスにおける接合部を破断して、乗客の重大な怪我を生じる可能性があります。

インストロンの提案するソリューション
自動車メーカーや接着剤供給企業は製品や製造プロセスの変化が衝撃性能に与える相対的な影響について比較するときISO 11343の衝撃下でのくさび-剥離試験を採用します。
インストロンは、ISO 11343に準拠した標準治具と専用試験治具を開発しました。治具は自動車のフレーム部材に接合したフロントガラス試験片の衝撃試験を実施するための特殊な支持治具とさまざまなストライカーを含んでいます。
この衝撃試験システムはインストロンの恒温槽が使用でき、研究開発施設において製品性能を最適にし、国家基準に準拠することを目標として様々な材料成分や硬化処理条件や温度に関して実験を行うことができます。
インストロンの落錘式衝撃試験機について
インストロンの衝撃試験機は、製品開発に80年以上の実績があり、幅広い 衝撃速度とエネルギー範囲をラインナップしています。また下記の特徴を備え 様々な衝撃試験の規格に適合するよう設計されています。
特徴1:計装化オプション
- 荷重や速度などの数値を可視化
- オペレータによる誤差がない
- 試験効率がアップ
特徴2:高速衝撃試験にも対応
- 実環境での衝撃特性の測定が可能
- 特に自動車業界に適したソリューション
- コンポーネントの試験にも対応
特徴3:充実したアクセサリー類
- 恒温槽(ー70℃~+150℃)オプション
- 幅広い治具類
- 専用ソフトウェアはシンプル操作&解析
特徴4:安全性を重視した設計
- 全面シールド型(※9310除く)
- インターロック式扉(※9310除く)
- 非常停止ボタン(※9310除く)