6800シリーズマルチステーションシステムでは、1台のロードフレームを使用して、同時に最大5個の試験片に対してそれぞれ独立した試験を実行することができ、処理能力が向上します。インストロンの標準型68TM-30試験機(容量30 kN)*を使用するこのシステムは、伸びが大きい、あるいは試験速度が遅いなどの理由で試験時間が長引くことが予想される場合に特に適しています。試験メソッドや試験結果が類似していると予測できる試験片については、コスト効果の高い効率的な材料試験のための理想的なソリューションとして、このシステムをお使いいただけます。このシステムは、高速または複数の生産ラインによる高い処理能力という需要に、試験室の迅速な対応を支援します。

*注:すべてのロードストリングを合わせたフレームの総容量です。ご要望により他の容量のシステムでもご利用いただけます。ロードストリングの容量は、フレーム容量をロードストリングの数で割った値です。

事前に構成済みのマルチステーションシステムは、同時試験に関して試験室の要件をほぼ満たします。お客様の作業負荷に応じて、1~5個の試験片を同時に試験できます。このシステムはBluehill® Universal 材料試験ソフトウェアと連携して動作し、必要とされるすべてのトランスデューサーチャネルをライブディスプレイに表示可能です。Bluehill Universalはマルチステーションシステムにも対応し、試験対象のすべての試験片に関するライブグラフも表示します。試験対象のすべての試験片が適切な基準を満たした時点で初めて試験が終了します。

この試験フレームは、さまざまなロードストリング構成およびアクセサリーに対応するよう、高さ、幅、ピッチの異なる3個または5個のロードストリングを備えています。伸びの大きい材料用には、オプションの高さ拡張型(エクストラハイト)フレームをお使いいただけます。長伸度XL伸び計を使用する場合には、水平間隔165 mm(6.5インチ)の広いピッチで利用でき、1 kNおよび2 kN空気圧式グリップのどちらでも対応できます。恒温槽を使用する場合には、水平間隔140 mm(5.5インチ)の狭いピッチが必要となり、1 kN空気圧式グリップを収納できます。

マルチステーションシステムは、多種多様なアプリケーションに向けて構成されています。一般的なシステムコンポーネントを以下に示します。この他にもさまざまなアプリケーションに向けに構成可能です。

一般的なシステムコンポーネント

  • 総容量30 kNの68TM-30幅拡張型(エクストラワイド)マルチステーションフレーム
  • 静的ロードセル
  • 空気圧式グリップまたは関連試験治具
  • オペレーターダッシュボード、および適切な試験アプリケーションモジュールとマルチステーションオプションを含むBluehill Universal材料試験ソフトウェア

設備の効率性と処理能力が向上

  • 1台のシステムで5台分のシステムの試験ニーズに対応
  • 利便性の高い複数の試験セットアップによる生産性の向上
  • 同時の同期したデータロギング機能
  • すべてのチャネルにおける自動校正機能
  • 使いやすいBluehill Universal試験制御ソフトウェア
  • 自動試験片計測装置(ASMD)

オプション

  • 伸びの大きい試験片用の高さ拡張型(エクストラハイト)フレーム
  • -40°℃~200°℃の温度を提供するローラーマウント付き5ポート恒温槽
  • 長伸度XL伸び計
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