FINAT試験法2「90°引き剥がし粘着力」
FINAT試験法2(FTM 2)は、90°の角度で毎分300 mmの速度で薄板の引きはがし粘着力を調べるために用いられます。薄板や梱包材料において広く使用されているこの試験法は、コーティングされた薄板にも使用することができます。
原則として試験片は試験プレートを用いて支持されます。各試験片の粘着面に試験サンプルを取り付けます。、接着剤がコーティングされた外装材の接着剤側を下にして、きれいな試験プレートの上に軽く指で力をかけます。適切に接触していることを保証するため、標準FINAT試験ローラーを用いてこの試験片を両方向に2回ずつ転がします。はく離強さを測定するため接着物は試験プレートから引き離されます。結果は通常、平均荷重を試験片幅で除した値で表示されます。
この規格に対する試験の課題は以下のとおりです。- 試験中90°の角度を維持すること
- ピーク値とトラフ(谷)値とを取り込むために使用されるデータサンプリング速度の選択すること
- 試験中につかみ部のすべりがないこと
- 試験中90°の角度を維持すること:90°引き剥がし冶具は、試験中に低荷重スライディングテーブルが自動的に調整される機能を用いることにより、この角度を維持することができます。この冶具は、ケーブルとプーリを介して試験機システムに結合され、また緩衝用コイルスプリングにより裏側に固定されているテーブルから構成されています。このテーブルには軸受が取り付けられています。クロスヘッドが引張方向に駆動されると、90°一定の引き剥がし角度を維持するためケーブルがテーブルを引っ張り、コイルスプリングにより、荷重のピーク値とトラフ(谷)値によりひき起こされる慣性力がテーブルに影響をしないように保たれます。この冶具は、シングルコラムおよびデュアルコラム両方のフレームに適合することができます。
- ピーク値とトラフ値とを取り込むために使用されるデータサンプリング速度を選択すること:インストロンの5900シリーズのフレームは、急速に変化する試験事象を確実に取り込むため、最大2.5 kHzの速度でデータを取り込むことができます。取得データサンプリング速度を低くし過ぎると、ピーク値とトラフ値を見逃して平均強さの値を低くしてしまう可能性があります。
- 試験中につかみ部のすべりがないこと:空気圧式グリップは試験中一定のグリップ圧力を維持することができるので、はく離試験には優れたグリップとなります。このグリップには特許取得済み「クイックチェンジ」フェースの設計が採用されていて、これによりオペレータは、試験に対応するためにフェースを簡単に付け替えることができます。
90° Angle Peel Fixture (2820-035)
Both the 90° peel test fixture and the variable angle peel test fixture consist of a bearing-mounted sled that is linked to the testing machine’s crosshead by a cable and pulley system.
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- 10/10/2018
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5900シリーズ カタログ
5900シリーズ万能材料試験機の荷重フレームは医療器具から高強度複合材にわたるあらゆる試験用に高い剛性と高精度のアライメントを提供いたします。
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2712-04x シリーズ空気圧作動式グリップ
インストロンの 2712-04x シリーズ 空気圧作動式グリップは、使いやすさ、安全性を高めるための効率的なグリップソリューション を提供します。
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Bluehill Universal 新世代の試験ソフトウェア
BLUEHILL®UNIVERSALは従来品のソフトウェアの機能性に加え、タッチパネルで直観的な操作ができ、作業効率、省スペース、コスト削減につながる、様々な最新テクノロジーを搭載し設計された、お客様の視点に立った最新の材料試験ソフトウェアです。Bluehillソフトウェアの旧バージョンに備わっていた機能と柔軟性はそのまま維持しつつも、Bluehill Universalには、新しく、画期的な4つの特徴を備えました。それは、クイックテスト、Instron Connect(インストロンコネクト)、強化されたエクスポート機能そしてオペレータ・ダッシュボードです。Bluehill2やBluehill3といった従来製品をお使いのお客様は簡単に最新版のBluehill Universalにアップグレード頂けます。
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- 2/26/2017
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