ASTM F606 ファスナー・ボルトの試験
ASTM F606におけるねじ込み締結用部品の試験に関しては、インストロンでは、球面座付き引張ロッドと標準ボルトホルダーを装備した5596、400HVL荷重フレームを用いました。このボルトホルダーとその他の締結用部品の付属品は、最大容量1780 kN(400,000ポンド)まで利用できます。これらの取付け具は、とくに締結用部品、ボルト及びワッシャーの試験用に設計されており、迅速かつ正確に試験片に荷重をかけることができるように、特徴としてキー溝と凹状の円形カットアウトを有しています。この設計により、オフセンター負荷と望ましくない曲げモーメントを減らして軸方向に確実に荷重がかかるようになります。この粗い面をもつボルトホルダーは、締結用部品の引張試験時の破断による急激な反動に耐えることができるようにするため、特殊鋼で製作されていて、独自の熱処理プロセスを施しました。
試験の制御とデータ収集に関しては、インストロンではPartnerソフトウェアの締結用部品試験セットを選びました。このソフトウェアのウィザードは、必要な制御パラメータと結果の計算方法に関してステップを追って示すとともに、ASTM F606、NASM 1312及びISO 898-1などの一般的な締結用部品規格に従う多くのパラメータを予め設定する機能を有していました。このソフトウェアは、必要な耐力試験、引張試験、及び耐力・ウェッジ引張複合試験を行うために必要な制御も提供しました。
ASTM F606では、締結用部品の耐力試験と同時に伸びの記録を行うことを要求しています。このデータは、耐力荷重を除荷したあとで締結用部品が永久的に変形しないことを保証するために用いられます。伸びを自動的に取り込むため、インストロンではW-E439軸ボルト伸び計を用いました。この装置は、25.4 mm(1インチ)から304.8 mm(12インチ)長さの締結用部品のために特別に設計されました。この独特な伸び計は、シャンクの先端から底部までの全伸びを測定することができます。これにより、荷重/伸び線図を作成するため、システムの荷重と位置データとともに伸びのデータを収集することができました。Partnerソフトウェアでは、オペレーターが締結用部品の測定を行う必要はなく、自動的に全伸びの計算を行いました。これらの締結用部品の試験を行う際には、グリップにボルトを確実に止めるため、ボルトのねじ込み端とボルト頭の下部に平座金を取り付けました。インストロンでは、ASTM F606、NASM 1312及びISO 898-1の締結用部品の規格に従う耐力試験、引張試験、及び頭強度試験用のナットプルーフ負荷マンドレルとならんで、試験用平座金、ウェッジ座金及び皿座金、ならびに短軸ボルト用アダプター 一式すべてを提供します。
Industrial Series HDX Models
Featuring a dual test space and long test stroke HDX Models are designed for high-capacity tension, compression, bend/flex, and shear testing.
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- 10/7/2013
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