ISO 14130の試験方法は、ショートビーム法による繊維強化プラスチック複合材料の見掛け層間せん断強さ(ILSS)の測定方法を扱っています。この方法は、熱硬化性あるいは熱可塑性マトリクスを有する複合材料に適しています。得られるデータは設計パラメータを求めるためには適していませんが、このデータは材料のスクリーニングまたは品質管理に用いることができます。さまざまな試験サンプルでは、製造過程で用いられる積層方法によって破壊モードも変化します。

インストロンのCP110860せん断取付け具は、2個の支持点を有する長方形断面のバーを使用して、支持点の中央部に負荷部材を有するサンプルを置きます。この取付け具には、試験片に対して確実に平行な荷重がかかるように、ガイド付きの上部アンビルが組み込まれています。この試験方法は試験スパンが短く、層間せん断破壊が生じ易いように試験片の曲げ応力に比べてせん断力が相対的に増加するような板厚比を有する試験片が採用されます。

インストロンの専用Bluehill Universalソフトウェアモジュールが組み込まれた3400または6800万能試験装置は、引張、曲げ、圧縮試験などの他のいずれの一般的な複合材料試験の用途とも容易に組み合わせることができるため、この用途にはこれらの万能試験装置のいずれかを用いる試験を推奨します。

お客様の試験材料に関係する試験取付け具と結果の要求事項を理解するため、ISO 14130をじゅうぶん十分に検討することを推奨します。

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