校正室と認定

世界各地にあるInstronの校正室では、材料試験システム向けの最先端の校正サービスを提供しており、その内容も拡張し続けています。

当社の校正室は、国際試験所認定協力機構の相互承認協定 (ILAC MRA) の署名機関、米国自主試験所認定プログラム (NVLAP) のラボコード200301-0によってISO/IEC 17025の認定を受けています。この認定は、世界各地で実施される工場校正と現場校正の両方を対象としています。

NVLAPラボコード200301-0の認定範囲を表示

当社が提供している校正の種類に関する詳細

校正と検証

「校正」と「検証」は、多くの科学分野や業界で一般的に使用されている用語であり、その意味はさまざまでありながらも類似しています。加えて、この2つの用語の意味合いは、時代とともに変化し、進化してきました。これらの用語は非常に密接に関連しているため、誤って同じ意味の言葉として区別されることなく使用されることがたびたびあります。​

校正についてもっと読む     検証についてもっと読む

校正のプロセスでは、お客様の装置をフィールドサービスエンジニアが使用する参照標準と比較します。においては、お客様の荷重測定システム (ロードセルと電子機器) とフィールドサービスエンジニアの作業標準の比較になります。変位においては、お客様の変位測定システムとフィールドサービスエンジニアの作業標準の比較です。2つの装置を比較してその差を判定し、測定結果 (一般に誤差と呼ばれます) を取得します。校正では、合格か不合格かの評価は行いません。

検証では、校正の測定結果 (誤差) を参考にそれらを標準に照らし合わせ、標準の要件を満たしているかどうかを確認します。つまり、特定された誤差と、校正とは別の基準に基づいて機械を分類するのが検証です。検証では、校正対象の装置が要件を満たしているかどうかを判断し、適合証明書 (合格または不合格) を作成します。

校正に関するFAQ

北米最大級の実荷重式力基準器

Instronの校正室には、北米最大級の実荷重式力基準器を装備しております。この実用標準器による校正サービスを通じ、可能な限り高精度の校正サービスをお客様に提供することができます。​

この精度に対する追求によって、Instronの校正サービスは国際的に認められている規格を満たすにとどまらず、その規格を上回るサービスを提供することができます。

認定とは?

試験所の認定とは、校正を実施する試験所の能力を、独立した第三者機関が認定範囲において評価するものです。認定プロセスでは、英国のNPL、米国のNIST、ドイツのPTBなどの認定された国立測定機関 (NMI) にトレーサブルな測定結果を提供していることの確認を含む、試験所の能力の技術的評価が不可欠となります。

校正機関を承認する組織は多数ありますが、ILACの会員である機関のみが国際的な権威を持っているものとして認められています。

校正証明書

当社では、校正証明書をデジタル暗号化された形式で提供することで、電子ファイルのあらゆる利点や柔軟性、またそのような文書の完全性に対する信頼が得られると考えております。電子/デジタル校正証明書を提供している校正機関は多数ありますが、デジタル暗号化された校正証明書を提供している組織はほとんどありません。

デジタル暗号化された校正証明書とは?

デジタル暗号化された校正証明書とは、ファイル内に暗号化されたアルゴリズムが埋め込まれ、隠されている電子ファイルです。このようなファイルは、変更されると、閲覧者に警告するメッセージが文書内に表示されます。

Instronの校正室では、デジタル暗号化された校正証明書のみを発行しています。校正証明書が承認されると、通常の署名と同じようなデジタル署名が付されます。文書が変更された場合、署名欄には、デジタル署名以降に変更が行われたことを示す警告メッセージが表示されます。