粉末焼結超硬合金から製造された工具などの多くの工作機械用の工具材料は、高い剛性(>500 GPa)をもつ極めて強度の高い材料(典型的な圧縮強さは5 GPa)です。多くの場合、この材料は製造コストが高いか、あるいは小さいサンプルサイズでしか利用できません。

効果的な試験システムでは、非常に低い荷重と変位レベルにおいて高い周波数を維持しながら繰り返し荷重を適用できることが望まれます。インストロンのElectroPuls試験装置は、引張圧縮曲げ、及び疲労に関する金属及び超硬合金の試験で必要となる精度と再現性を提供します。正しいロードセルとグリップの正確な組立と選択により、ElectroPuls試験装置は、この特定の試験に必要な1000 N以上の荷重における安定した荷重とならんで、長時間にわたる1ニュートンより低い荷重レベルにおける安定した荷重を適用する、用途の広いプラットフォームを提供します。

低荷重における試験を行う際に適切な測定精度と制御を保証するためには、正しいロードセルの選択は不可欠です。高い周波数で使用する場合、インストロンのDynacellロードセルの積分イナーシャ補正機能は、荷重読取り値のイナーシャ誤差を確実に最小化します。

インストロンでは、WaveMatrix動的試験ソフトウェアと、英国国立物理研究所(NPL)から提供された小型の4点曲げ取付け具を用いて、これらの超硬合金に関するさまざまな熱処理Vノッチ試験片の試験を行いました。

このソフトウェアは、試験を手早くセットすることが可能であり、またそのデータ収集機能の用途は幅広いため、正確な破壊事象の記録を含めて、CSVフォーマットで正確で関連性の高いデータ収集を提供しました。多数の試験にわたって、一貫性をもった再現性ある試験結果を提供することができました。

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